【この店この逸品】水澄む郷のお豆腐ぷりん ケーキハウス ヒガノ(壬生)

 原材料が豆乳であることを疑ってしまうくらいすっきりとした大豆の風味が口の中に広がる。おぼろ豆腐やマスカルポーネのように軟らかい。底にある北海道産小豆を使ったあんこがシンプルな甘さをより引き立てる。

 まろやかさの秘訣(ひけつ)は豆乳の製法。大豆をすりつぶさずに切ることで青臭さのない豆乳になるのだという。素材には人一倍こだわるシェフ・パティシエの日向野敬司(ひがのけいじ)さん(35)は「素材をよりよくするための手伝いが仕事。素材より素材らしく」と自信をみせる。工程はシンプルだ。湯煎した豆乳ににがりを合わせた生地を、あんこを敷いたカップに流して蒸し焼きにする。ただ「シンプルだからこそ季節ごとの温度や火加減が難しい」という。発売以来10年間変わらぬ味を守っている。

 商品にはイソフラボンが多く含まれるため、健康志向の女性から子どもまで幅広い支持を得る。“通の食べ方”としてしょうゆを1滴加えることを勧める。「だって豆腐だもん」と笑顔。遊び心まで持つ味が、年間約5万個売れるヒット商品に育った理由なのかもしれない。

◇メモ 「水澄む郷のお豆腐ぷりん」は1個180円▽壬生町通町9の31▽電話0282・82・0178▽営業時間 午前9時~午後7時▽定休日 水曜(祝日は営業)