【この店この逸品】「フォアグラのポワレ」 アトリエ・ドゥ・吉美(宇都宮)

 「世界三大珍味」の一つに数えられながら、フォアグラを本当においしいと感じて食べたことがある人は、実はそう多くないかもしれない。

 シャイで、自慢話は一切しない吉見征彦シェフ(46)がきっぱり言う。「フォアグラは扱う料理人の技量が問われる食材」。ガチョウの肝臓であるフォアグラの質が問われるのはもちろん、一個一個異なる素性の差を見極め、どう扱うか。内部の血管を丁寧に取り除く。何度で何分火を通したらいいか。

 コック見習いの20歳の時、厨房で味見し「世の中にこんなおいしいものがあるのか」と感激した。だから「『おいしくない』なんて言わせたくない。お客さんに申し訳ない。プロなのだから」。

 その、プロの誇りがこもる一皿を求めて県内外から客が来る。フランス産やハンガリー産を、提供できる価格とぎりぎりの折り合いを付けて仕入れたら、季節のフルーツの甘味や酸味にバルサミコ酢を合わせたソースであっさり仕上げる。今ならイチゴやオレンジ。

 「秋口と春先が特においしい時季」という。

 ◇メモ 「フォアグラのポワレ」はコース料理の前菜だが、アラカルトなら1380円(税込み)。▽宇都宮市今宮4の4の37▽電話028・659・7557▽営業時間 午前11時30分~午後3時(ラストオーダー同2時)、午後6時~同10時(ラストオーダー同8時)▽定休日 月曜日