【北の味めぐり】「鮎のにぎり」美喜寿司(那須烏山)

【北の味めぐり】「鮎のにぎり」美喜寿司(那須烏山)

 清流那珂川にアユの魚影が濃くなる7月。旬の香魚は日ごとに脂が乗り、うまさを増す。アユの素材を存分に使ったのが店オリジナルの「鮎のにぎり」だ。

 酢で締めたアユずしは多いが、生で握るのは全国でも珍しい。「アユの生きている食感と素材を生かし、コハダの握りと同じ細工ずしにした」と2代目皆川孝行さん(52)。店は1960年に小料理屋から先代がすし屋に転じた。東京・築地や宇都宮中央市場から旬のネタにこだわって仕入れている。

 いけすで元気に泳ぎ回るアユを取り出し、体をくねらせる生きのよい身を3枚におろし皮をむく。小骨を切って身を編むと芸術的な鮎のにぎりの出来上がりだ。1匹のアユから取れるネタは2貫。旬のアユは脂が乗りしょうゆを弾くため、なじみやすい細工ずしに決めたという。

 1食8貫と内臓を塩辛にした珍味のうるか、皮、みそ汁が付いて2700円(税込み)。皿に載った鮎のにぎりは身がほのかに薄紅を差し、皮はアユの香りを残す。山あげ祭を見ながら地酒東力士で頂きたい。

 ◆メモ 那須烏山市旭2−10−3。「鮎のにぎり」は6月~10月末まで(予約要)。午前11時~午後9時30分。水曜定休。電話0287・82・2356。