【北の味めぐり】「四川麻婆豆腐」那須・中華料理 鈴

【北の味めぐり】「四川麻婆豆腐」那須・中華料理 鈴

 湯気とともに立ち上る爽やかな花椒の香り。口に入れた瞬間、舌がしびれるような辛さに襲われる。思わず白飯をかきこむと辛さは次第に深いうまみに変化し、額の汗を拭いつつレンゲを持つ手が止まらない。

 刺激的な辛さとうまみの秘密は約20種類の香辛料。花椒は本場四川から仕入れ、豆板醤には自ら手を加えて熟成具合を調整する。漢方としても使われる八角やクローブなども使用。中国に古くから伝わる「医食同源」の考え方を取り入れた、体にもうれしい一皿だ。

 オーナーシェフの鈴木高城さん(33)は、県内外の有名店で修業を積んだ確かな腕前の持ち主。専門学校を卒業してから上海料理の店で働いていたが、23歳のときに出会ったマーボー豆腐の味に衝撃を受け、四川料理に転向した。「生まれ育った町でおいしい四川料理を提供したい」と若くして店を構え、ことしで8年目を迎える。

 手頃な値段で本格的な料理が味わえるとあって、遠方からも多くの客が訪れる。鈴木さんは「目立たない場所にあるのに、わざわざ足を運んでくれるお客さまに感謝。より本格的な四川料理を目指し、毎日が真剣勝負です」と話している。

 ◆メモ 那須町高久甲5176。四川麻婆豆腐1300円(ランチは1千円)。午前11時30分~午後2時、同5時~同9時。毎週水曜、第1火曜定休。電話0287・63・4265