【この店この逸品】食パン 吉沢製パン店(宇都宮)

 本日の食パンは売り切れました−。店先につるされたこの看板を何度うらめしく見たことだろう。

 開店から約50年がたつ老舗のパン店。工房では、2代目の吉沢清社長(57)が朝4時から夜遅くまで、生地を木箱に入れて発酵させたり、ミキサーで混ぜたりと、せわしなく動き回る。「パンは練りと温度管理で決まる」と、頼りになるのは長年の経験で培われた感覚だという。

 耳はカリッと中はしっとりとした食感、口に広がるほんのりと優しい甘み。1日約600斤が売れ、全国でも屈指の販売数を誇る。保存料は使わず、材料はシンプル。「昔から材料も作り方も変えずに作ってきた。毎日、同じ味に作るのも大変なこと」と話す。

 発送や外部販売を求める声もあるが、「お客さまの目を見て、直接売りたい。焼きたてのおいしい状態で食べてほしい」。手に入れられるのはここだけだ。

 予約がお薦め。食パン1斤にジャムやバター、あんこなど自由にスプレッドを組み合わせられる「付けパン」も人気だ。

 ▼メモ 「食パン」は1斤220円。▽宇都宮市泉が丘1の2の2▽フリーダイヤル0120・443830▽午前9時30分~午後6時▽定休日 日曜・祝日