【ご当地手土産】古印最中 足利 

 日本最古の学校「足利学校」、国宝「鑁阿寺」。足利市の名所ゆかりの古印が刻まれた最中は、歴史と文化の街を代表する土産品だ。

 戦後、傾きかけた和菓子店を、戦死した長男に代わり、先代の故・小泉芳朋さんが引き継いだ。苦心の末、あんこをふんだんに使った最中を考案。甘味の貴重な時代、地元で評判になった。

 包装紙は市出身の書家、相田みつをが手掛けた。昭和30年代、無名だった相田が生活費を捻出するため、デザインをやらせてほしいと飛び込みでやって来たという。

 「2人は生活信条に通ずるものがあったのでしょう」。小泉さんの次男で専務の具行さん(58)は話す。「ひとつの事を一生けんめい」という相田の詩がしおりに使われている。

 足利で繊維業が栄え、織物買継商らが全国の得意先に配ったことで、人気は広がった。現在は1日約4万個を売り上げる。だが、味も重さも当時と変わらない。「ひとつの事」は純粋に貫かれている。

 ▼メモ 香雲堂本店 足利市通4丁目2570 電話0284・21・4964▽価格126円