獺祭を取り巻く現状について説明する旭酒造の桜井博志会長=5日午後、日光市

 銘酒「獺祭(だっさい)」を醸す旭酒造(山口県岩国市)が酒米「山田錦」の生産振興や品質向上を目的に、同社で扱う山田錦のコンテストを計画していることが5日、分かった。同日、日光市内で開かれた「栃木『獺祭』サミット」で、同社の桜井博志(さくらいひろし)会長が「最高の獺祭を造るために最高の山田錦が欲しい」と語り、1位の山田錦を1俵当たり50万円で買い取る構想などを明らかにした。

 2019年産から毎年実施したい考え。個人・団体問わず50俵以上を1単位として来年1月中旬までに納入してもらい、機械分析を実施。その上で誰が生産者か分からない状態の完全ブラインドで評価し、1~3位を決める。

 品質の目標は、整粒歩合98%以上、心白率80%以上などを想定しているが、詳細は今後詰める。

 山田錦は1俵2万円台で取引されることが一般的なだけに、1位は20倍以上に当たる2500万円以上を手にできる破格の条件が明かされると、サミットに参加した県内生産者からはどよめきが起こった。

 桜井会長は「驚く価格かもしれないが『これ』というものを作らないと日本の農業の将来はない。兵庫県の特A地区産特上米が一番良いと思われているが、それを超えるものを作ってほしい」と期待した。

 山田錦を生産する日光市岩崎、糀谷成造(こうじやせいぞう)さん(68)は「ブランド力も高まるし、モチベーションにもなる。公平性もあるし、素晴らしい企画ですね」と話した。