江戸幕府の要請で1857年に来日したオランダ海軍軍医ポンペ・ファン・メーデルフォールト(1829~1908年)が同年11月、長崎で行った国内初の西洋近代医学教育講座を受講した1人サカキ(※木へんに神)原養庵(さかきばらようあん)が、壬生藩医のサカキ原玄瑞(げんずい)(1828~没年不詳)と同一人物であることが25日までに、壬生町歴史民俗資料館の調査で分かった。“国内初の医学生”の出自を明らかにした発見で、医史学が専門の長崎大学相川忠臣(あいかわただおみ)名誉教授(75)は「サカキ原の詳しい出自を初めて明らかにし、意義がある」としている。
これまで、サカキ原養庵が同講座を受講したことは登籍人名簿などで知られていたが、その出自については解明されていなかった。