栃木県倫理法人会 会長 阿久津静男氏 

倫理経営ネットの拡大

 家族や企業を取り巻く環境が大きく変動している。「例えば、親が子を、子が親を手にかける残虐な事件、SNSなどを介したトラブルの低年齢化、高齢者をターゲットとした特殊詐欺事件の頻発、少子高齢化による人口超減少時代の到来、一方では、上場企業の倫理観の欠如による相次ぐ不祥事が絶えません」

 こうした現在の日本の歴史的に未経験な問題や事象から、「目をそらすことなく立ち向かうための行動規範『倫理観』が求められている」と強調する。

 倫理法人会は全国47都道府県の692の単会を拠点に、6万5000社の会員企業が「明朗、愛和、喜働の実践により、躍動する職場づくりを推進する」との活動指針に「学び」を深める。県内では19単会、2000社の会員が参加している。

 昨年9月、会長に就任。「私どもは『企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を』をスローガンに掲げています。経営者が自己革新により、活力に満ちた人生に変わることによって、社員が変わり、社風が変わり、共尊共生の精神にのっとった健全な繁栄を実現し、地域社会の発展・貢献すること」と基本を語る。

 倫理経営を共に研さんする場が、週1回の「経営者モーニングセミナー」だ。県内19会場で開催。「人と人、人と物、人と自然」の心のあり方、もち方、捉え方、いわゆる「心の経営」を学ぶ。

 職場では195万部を発行する月刊誌「職場の教養」を用いた「活力朝礼」を通じて社員同士の学びを深める。活動は職場、社員、家庭、地域へ広がっている。

 「栃木県は家庭の日を制定して50年になります。栃木県倫理法人会も設立30年を過ぎ、お互いに家庭を良くしていこうという思いは一緒です。当会では、倫理運動の原点に立ち返り、家庭を和やかにし、倫理経営を実践し、そのネットワークを県内市町全地域活動に発展させたい」と力を込めた。