(公社)栃木県宅地建物取引業協会 会長 五十嵐薫氏 

住生活総合支援宅建業へ

 土地と建物の売買、賃貸借の仲立ちなど不動産取引のまとめ役として不動産業界発展に長年にわたり寄与し昨年、創立50周年を迎えた。今年は新たな50年へのスタートの年となる。「自然と人と文化の調和するまちづくりに貢献することが事業理念。『まちを創る、まちを興す、まちを守り・育てる』ことに努力してきました」。シンボルマークの「ハトマークのお店」として知られる会員数は約1320社(2017年4月時)。マークの2羽のハトは会員とユーザーの信頼と繁栄を意味する。

 不動産業界は今、変化の波の真っただ中にある。店舗を訪れ入居物件を選んでいた客は、店に足を運ばずインターネットの検索で選ぶようになった。不動産に対しても「負の資産」で利益を生まないという価値観に変わってきており、若い人は「買うより借りる」意識が強まっている。さらに人口減少により、空き家の増加など住宅の需要が減り供給過多に陥ることも避けられないと分析。

 「ネットで探すお客様は物件だけではなく、店(業者)の情報を検索してどれだけ信用できる業者か調べるのです。こうした変化に対応するのに、まず訪れたくなる店舗づくりを会員に広めたい」。小さな積み重ねが大きな成果になるという「積小為大」が肝心なのだと力説する。「衣食住の住というものを世話する産業なのだから、仲介したら終わりではなく管理業務が必要になります。不動産管理業務に徹することです。『不動産に関連する全てのものが宅建業で』と言われるような、生活関連の総合産業になること、業態を変えること」と目標を掲げる。

 昨年、10年後、20年後を見据えて、地域型宅建業発展のポイントなどをまとめた冊子「栃木県宅建業界ローカルビジョン~いにしえのまほろば ユートピア理想郷を求めて」を作った。「これを基に、講習会などを通じて会員の啓発を図りたい」と、業界の発展に力を尽くす決意を新たにする。