(協組)宇都宮餃子会 代表理事 平塚 康氏 

進化重ね満足度向上へ

 19回目の開催となった昨年の「宇都宮餃子(ギョーザ)祭り」は、2日間で15万人が来場した。これまで大変だった調理機材の後片付けなどが早くできるシステムが確立され、「餃子会の未来が見えて来た」と期待を込める。「餃子会の発展は、モノと人の進化なのだとあらためて確信しました」

 モノとは、餃子を焼くための道具や餃子を製造するための工場のことだ。餃子会の組合員の中には機械関係に秀でた人が多く、そうした人の知恵が手作りから機械に移行する中で大きく発揮された。餃子会は毎月1回、定例の理事会を開催している。加盟は支店も含め80店舗。「個人店舗のレベルアップ以外に餃子会を支える土台はない」との考えの下、技術面、衛生面の情報を共有し会員全体のレベルアップを図ってきた。「しかし、いくら道具が良くなっても人の進化がなければ意味がありません」。そのため自分が悩み、積み重ねた技術でも、味の決め手になるもの以外はできるだけオープンにしてきた。

 餃子会を「すごく面白い組織」と評する。「協同組合という形態の中で、私はトップでありながら一納品業者なんです」。12人の役員のうち、2人を除き全員同業者。また前会長からの方針で補助金に頼らない体制を確立したため、自主財源で成り立っているのも特徴的だ。それは「組合員や消費者のことだけを思ってかじ取りができる」という強みにもなっている。

 宇都宮餃子を愛してくれた人々への感謝、そして組合員にとっては勉強の場のつもりで始めた宇都宮餃子祭りも今年で開催20周年、宇都宮餃子会は設立25周年を迎える。餃子祭りには外国人、体の不自由な人の来場も増えた。「タイヤの太い車いすの用意やそれを押すスタッフの配置、アレルギーの英語表記など、いろんな方に楽しんでいただけるように内側の整備をしていきたい」と展望する。規模拡大ではなく、お客様の満足度の向上を目指す。これが餃子会の望む、モノと人の進化の形だ。