獨協医科大学 学長 稲葉憲之氏

地域と共に歩む医科大学

 地域に密着し、さまざまな人たちに開かれた医科大学−。その姿勢を体現する新事業が、新年早々の1月11日にスタートする。大学病院の敷地内にビジネスホテルチェーン大手の東横インがホテルを建設し、他業者が運営する「ホスピタルイン獨協医科大学」だ。病院敷地内のホテル建設は日本初で、「病院のベッドと家庭の寝室の中間的な位置付けの宿泊施設」を目指すという。

 「運営主体は他業者ですが、連携強化を図り、長期入院患者様のご家族の利用をはじめ、広く社会貢献に役立てていきたいと考えています」

 多様化する医療ニーズに応えるため、昨年11月に越谷病院新棟を設置し、併せて越谷病院の名称を「獨協医科大学埼玉医療センター」に変更。今後、病床を段階的に増床し、最終的に200床増床を予定している。また、日光医療センターには透析棟を新設した。今年は大学病院にライナック棟を新設し、放射線治療を受ける新規患者の待機時間短縮を図る。「地方自治体にとって、地域住民の健康管理は非常に大切なことです。地域医療を推進する政策があれば、本学が積極的に参画し、官民一体となって地域の健康管理に貢献し、地域と共に成長を続ける医科大学として発展していきたい」

 昨年は看護学部が開設10周年の節目を迎え、教育の大きな柱の国際化では、中国の西安交通大学医学部との提携協定を締結。今年も、教育理念である「人間性にあふれた良き臨床医、看護師、助産師、保健師」「情熱にあふれた研究者」の育成に向け、さらなる熱意を注ぐ。

 「医療人としての知識・経験を身に付けるのはもちろんのこと、医学という学問の研究者として常に向上心を持ち続けることが、自らの成長につながり、社会に広く貢献することにもつながります。本学における臨床・教育・研究の水準を一層向上させるように努め、さらに充実した一年になることを目指して着実な歩みを進めていきます」