(有)シロアム 代表取締役 比企洋子氏 

福祉を通して地域に貢献

 今年創業30周年を迎える。社名の「シロアム」は新約聖書に登場するエルサレムにある池、古代ギリシャ語で「遣わされた者」を意味する。自身もクリスチャンで、経営も「奉仕の心」が基本。経営理念にマタイによる福音書をもとにした「(人から)自分がしてもらいたいように、人にもして差し上げなさい」を掲げる。「周りの方たちから必要とされて、使命感もあってここまで来ました。必要とされる間は頑張りたい」と話す。

 居宅介護支援事業からケア付きマンション、リフォームまでの福祉のトータルプランナーとして地域に貢献。ベッドリネン部門、給食部門をはじめ、「シロアムマンション花」「ケアセンター木の実」「デイサービスセンターあかつき」「工務店 花」の運営など幅広い分野にわたる。

 事業の中心は独り暮らしのできなくなった高齢者、人工透析を必要とする要介護者を対象としたマンション型の有料老人施設。グループで3棟を運営しており、夫の達男氏が院長を務める比企病院およびその人工透析センターと連携を図っている。同病院は特例許可老人病院を県内で初めて認可されるなど老人医療の先頭に立つ施設。「シロアムも院長が必要と判断して立ち上げました。病院の老人医療の延長線上にあるといえます。高齢者も透析患者も増えていく中で、さらに必要とされていくと思います。その要望に応えることで貢献したい」と決意を新たにする。

 昨年、県内の女性経営者で組織する「すみれ会」の会長に就任。子育てと経営を両立させてきた先駆者でもあり、パッチワークキルトの作者としても知られる。「頼まれると嫌と言えないんです。これまでしてきた苦労だけは誰にも負けません」

 今年は厚生労働省の介護療養病床廃止の方針を受けて、新たな受け皿となる施設整備の検討を始める。「人のためにどう役立つか」を考え、奉仕の心を実践する日々はますます多忙になる。