遠藤食品(株) 代表取締役社長 遠藤栄一氏 

“しょうが”を日本の食卓に

 すし店で用いられるショウガを薄く切って甘酢漬けにした「ガリ」をはじめ、ショウガの国内の販売シェア25%を誇る。「北海道から沖縄まで日本全国でご愛用いただいています。今まで地道に築いてきたマーケットを今後も継続していきます」と話す。

 1961年、ショウガの産地である旧田沼町で漬物製造工場として創業。68年、ショウガを薄くスライスした「新がり完成品」が江戸前のすし店などで評判となり、その後、全国的ヒットになった。

 「新がり完成品」は、創業者の遠藤榮(えんどうさかえ)会長が「みんなにおいしいがりを食べてもらいたい」と、大工が使用するかんなをヒントに改良した道具でスライスしたアイデア商品だった。

 「近年、日本人の食生活が多様化し、食への要望もさまざまです。常に心掛けているのは、お客様の視点に立って、産地に出向いて生産者と話し合いながら、商品を提供し続けていくことです」と信念は揺るがない。

 現在、ショウガ関連では350種類の商品がある。2016年には、「国産新がり50g」「国産紅しょうが50g」「元祖おかずしょうが100g」「国産しょうがフレーク100g」「生姜ダクワーズ(8個入り)」が、食品などの消費生活製品の品質を審査・評価する「モンドセレクション」で銀賞を受賞した。

 「新製品開発は常に考えています。年間3品以上は発表しています」。昨年は「生姜シロップ」を販売。黒糖やレモンで味付けたもので、飲みやすく「体が温まる」と好評だ。「印象に残るものをいかに考え、作り続けていくか。常に変わるニーズを的確に把握しなければなりません」

 同じく9月には本県経済をけん引する成長性の高い県内企業を認定支援する地域中核企業に選ばれた。「日本の食卓、冷蔵庫にショウガを置いてもらうために、愛情を込めて商品を作りつづけます」と決意を語る。