(株)むぎくら 代表取締役 手塚きぬよ氏 

「母親力」で顧客満足へ

 宇都宮市中心部で親しまれた衣料百貨店から建築不動産業に業務転換して今年で45年。県内での建売住宅販売の先駆けとして着実な成長を遂げてきたが、近年の人口減少などによる市場の収縮という逆境をバネにさらなる飛躍を期している。

 「お客様に喜んでいただくために、お客様の声にしっかり耳を傾け、私たちにはどんな事ができるかをしっかりお伝えしていきたいと思います。今年も『むぎくら』でなければできないことにチャレンジしていく一年にしたいと考えています」

 同社の若松原分譲地で2月まで公開中のモデルハウス3棟も、そんな「チャレンジ」の産物だ。設計担当と販売促進担当の20~30代社員10人で3チームを編成し、それぞれ担当ハウスのコンセプト、ターゲット層の設定から完成までの全工程を任せて、見学者に「お気に入り」を投票してもらうという同社初の試みだった。昨年9月に完成した3棟は、働く母親が家事しやすい工夫を凝らした「ママオモイ」、日当たりの良さと遊び心を前面に押し出した「ソライエ」、床に座る暮らしが楽しめる「坐」と、いずれもユニークなネーミング、斬新な発想による機能性の高さなどが注目を集め、早々と売却先が決まったという。

 「わが社が最も力を入れている人材教育の一環です。メンバーには入社1年目の子もいて最初は戸惑いや不安が大きかったようですが、チームで助け合って乗り切ってくれました。どれも良い評判をいただけて本当によかった」。そう言って2児の母親らしい優しい笑顔になった。

 昨年打ち出した新機軸はそれだけではない。4月に栃木市を拠点とする丸和住宅と住宅販売などに関する初めての業務提携を結び、「地場に根差しているという共通点を生かして栃木県全体を盛り上げていければと思っています」と意気込む。

 「『むぎくら』らしさは顧客満足主義。それを徹底しながら常に新たなチャレンジをしていきます」