光陽電気工事(株) 代表取締役社長 飯村愼一氏 

環境と地域貢献に尽力

 近年、ESG投資が注目されている。環境、社会、企業統治に配慮している企業を重視して行う投資のことで、欧米の投資家の間で関心が高まっているという。「私たち中小企業も同じです。今年は特に環境、教育、イノベーションの3点に重点を置きます」と抱負を語った。

 「環境」では2009年から行っている太陽光発電事業を推進するほか、社有車の電気自動車化なども検討する。「教育」では、設置して3年目になる社内研修機関「光陽大学校」を充実させる。同機関は同社幹部が「教授」になって若手社員に技術的な面で指導する取り組みで、若手からも好評で、幹部にとっても学びの場になっているという。

 イノベーションは会社創立以来、新規事業に取り組んできた歴史がイノベーションそのものといえる。1966年、福島県会津若松市から宇都宮市に本社を移転して、53年目。もともとは送電線建設事業だけだったが、積極的に新規事業に取り組み、現在は電設事業部、情報通信事業部、電力事業部、環境事業部の4事業部体制を確立した。送電設備のパトロールを行う関連会社「光陽送電サービス」もある。

 「若さと独創性にあふれた全社員が一丸となって日々新たな気持ちと親切心を持ちながら お客様に最高のサービを提供し 企業の永続的な繁栄と社員の幸福を目指し 地域社会に貢献する」。社長に就任し、23年が経過した今もこの経営理念は変わらない。この理念のもと、3C精神(チャレンジ、チェンジ、クリエイト)をスローガンに掲げる。

 地域貢献活動に尽力する企業としても知られる。経済的理由で大学に通えない学生を対象にした給付型奨学金を宇都宮大に寄付。さらに鹿沼市の子どもの貧困問題のための基金にも寄付した。「私自身がアメリカの大学に留学していた頃、お世話になった恩返しです」。利を求めず、義に生きた会津藩士の魂が根底にある。