大谷資料館 代表取締役 大久保恵一氏 

本物の大谷世界に発信

 「『本物』の大谷を発信していきます」。東日本大震災の影響で休館していた宇都宮市大谷町の観光施設「大谷資料館」を2013年、営業再開させた。以来、CMやドラマ、映画、ミュージシャンのプロモーションビデオなどの撮影が来場者増の呼び水になり、再開半年で入館者5万人を数えるなど順調に回復し、昨年は入館者約40万人になった。

 「最近では、AKB48など人気アイドルのプロモーションビデオ撮影から、高級車の新車発表会などで活用していただいたこともあり、毎年入館者は増えています」

 地元大谷で石材業を営む三代目。東日本大震災による休館を受け、「なんとか大谷を再生させたい」との思いから、同資料館の営業再開に取り組んだ。「最初の2年間はなかなか入場者が増えず厳しい状況でした」と振り返る。

 地下約30メートルの大谷石採掘場跡地を整備した広さ2万平方メートルの館内は暗闇と光が織りなし、幻想的だ。東京ドーム1個半という広大な空間が広がる。

 「最近はフランスやイタリアなど外国の方も大勢みえます。特にイタリアには石の家などもありますから、親近感があるのではないでしょうか」

 昨年、世界が共感する日本の魅力的な「モノ」や「コト」を認定する「クールジャパンアワード2017」を県内で初受賞した。外国人100人の審査で、大谷石採掘の歴史的経緯や視覚に訴える迫力や美しさが評価された。この受賞や海外からの観光客増を受け、館内に英語の案内表示も設置。海外からのさらなる来訪者増につなげたい考えだ。

 今年はJRグループの大型観光企画「栃木デスティネーションキャンペーン(DC)」、20年度には「大谷スマートインターチェンジ(IC)」の開通も予定。「最近は若い人も大谷に戻ってきました。行政とも連携し、地域全体で『大谷』を盛り上げたいですね」と話す。