(株)ウナン 代表取締役社長 半田臣一氏

顧客ニーズ具現化に尽力

 「企画提案型の運送会社」として、独自の事業を展開し成長してきた。昨年9月には愛知県(名古屋市)に建築部門の営業所を設立。物流部門の営業所は千葉県、宮城県(仙台市)にあるが、建築部門の営業所は初めて。同部門は、ツーバイフォー住宅のパネルの輸送から組み立てまでを一元管理し、仲介にかかる無駄な経費を省き、コストダウンを実現した。

 大学在学中、20歳という若さで、父の事業を継いだ。かつては、派手な服装のまま運転し、あいさつをしない運転手がいて、そうした業界に昔からあるしきたりや常識に疑問を感じていたという。「運送業もお客様を相手にするサービス業」との思いから、顧客重視を第一に三十数年貫いてきた。「身だしなみなど社会人として最低限のマナーを守らなければ、お客様の信用は得られません。まずは業界の常識を変えることからスタートしました」と振り返る。

 従属的に業務を請け負う運送業から脱却し、サービス業としての企業風土改革に取り組んできた。また、物流部門、引越部門だけでなく建築部門を設立。現在、関連会社は5社ある。「お客様に満足と感動をお届けするのが使命です。新規事業もすべてお客様のニーズに応えたもの。私自身のアイデアではないんですよ」と笑う。

 昨年10月には部門にまたがる大幅な人事異動を実施。また、過去最高の収益と売り上げを記録した。だが、運送業界を取り巻く環境は厳しい、と感じている。「人口減少社会となり、かつてのような高度成長は望めない。まずは、現実に向き合って目の前の小さなことから改革していくしかありません」

 昨年4月から栃木県トラック協会理事と同協会宇都宮支部長になった。「自分の会社だけ良ければいい時代ではなく、業界全体がどう変わっていけるかが問われる年になるのではないでしょうか」。顧客のニーズをいかに具現化するかに今年も取り組むという。