(株)グリーンデイズ 代表取締役 林 書緯氏 

一歩一歩堅実に、前へ

 宇都宮市外では初出店となった「農産直売所あぜみち鹿沼店」は、オープンして半年を迎えた。土地柄、野菜を自家栽培している家庭も多く、購買傾向や総菜の味の好みにおいて、宇都宮とは違う地域性があるという。そうした特性を踏まえながら、生産者と消費者、両者の支持を得られるようにと、さまざまな企画を打ち出しファンづくりに力を注いできた。「思いを込めた店をつくっていくには人がいないと駄目だし、賛同する仲間がいないとできない。そのための努力を惜しまず、丁寧にコツコツとやっています」

 この言葉通り、昨年は人づくりに力を注いだ一年だった。仕事に対する考え方や意識向上を図る研修のほか、接客のスキル研修も実施し、「マインドとスキルの両方を磨いていくこと」に取り組んだ。

 今年は、農業従事者の減少という先行き不透明な農業の未来を少しでも変えたいと、「農家を増やす新規事業を考えている」と言う。例えば、定年退職した人でも大型の設備投資をせずに、一から始められる農業の推進。「農業が高齢者の稼ぐ手だてとなるようなチャネルをつくっていきたい」と話す。それは農業にとってプラスになるだけでなく、高齢者が社会と関わりを持てることになり、「高齢者介護を少しでも抑えることにつながるのでは」と期待を込める。また、ジョイントベンチャー(戦略的提携)を組み、産直のノウハウを提供するコンサルタント業にも注力する。さらに「スーパーのインショップを数カ所増やす予定」と、攻めの姿勢が揺らぐことはない。

 昨年11月には、とちぎニュービジネス協議会の会長に就任した。その際、テーマとして掲げたのは、「Be come a number one」。最初に相談に行くのは業界ナンバーワンの企業であり、ビジネスチャンスはそこから生まれるのが常だ。「自社の強みを明確にし、業界のナンバーワンが集う集団にしたいですね」