那須赤十字病院 院長 白石 悟氏

地域に根差しともに歩む

 「職員あっての病院ですから、みんなのモチベーションが上がるような、ここで働いてよかったと思えるような病院、やりがいを感じる職場づくりを進めたい」。昨年4月に院長に就任し、その使命を力強く語る。

 1949年に大田原赤十字病院として開設。「何かあれば日赤へ」と住民から信頼され、頼られる地域の中核的医療機関だった。病院が手狭になり老朽化もしたことから、2012年7月に現在地に移転新築し、名称を那須赤十字病院と変更した。460床を有し29の診療科を構えている。

 「病院の柱の一つは日本赤十字社の病院であることからも、災害拠点病院としての役割を果たすことです。そのための医師や看護師の教育、研修が重要です」。地震や水害などの大規模災害、大事故などの発生時に現地に医師や看護師など救護班を派遣、傷病者も受け入れる。自らも東日本大震災の現地で医療活動を行った経験を持つ。

 救急救命センターは県北地域唯一の三次救急に対応している。地域がん診療連携拠点病院にも指定されている。特筆すべきは、がん患者の就労支援に取り組んでいることだ。「絶対に必要だからと、3年前に社会保険労務士と契約しました。昨年はハローワークと連携してより充実した支援が可能となっています」

 さらに新たな試みとして昨年から「ロコモ・サルコペニア外来」を県内でいち早く立ち上げた。高齢患者のQOL(生活の質)をいかに保つかを目的とする。さらに「看護師が患者7人につき1人と手厚く配置される、急性期の『7対1病床』は堅持していきたい」と決意を示す。

 基本理念は「マイタウン・マイホスピタル~地域に根差し、ともに歩み、心ふれあう病院に」だ。「患者さんの話をよく聞くこと。足を運び、直接目を見て聞くという基本をしっかりやってほしい」。地域住民のニーズに応え、地域と密着した信頼される病院となることを推進する。