仙波糖化工業(株) 代表取締役社長 小林光夫氏

「百年企業」へ準備着々

 「百年企業」に向けた準備を着々と進めている。今年で創業72年目を迎える食品素材の国内トップメーカーは、30年先を見据え、国内外での基盤づくりに余念がない。

 「『百年企業』のキーワードを全社員で共有しています。30年後というと先のように思えますが、物事を一足飛びに成すことはできません。一つ一つ積み重ねながら足場固めをしていきたいと考えています」

 商材は、即席めんの粉末スープ、粉末茶、昆布やかつおエキスの和風調味料、プリンのカラメルソース、冷凍和菓子など多種多彩で、得意先には大手食品メーカーが名を連ねる。特に10年前に開設した粉末茶製造工場と昆布エキス製造工場の順調な稼働が業績を押し上げる原動力になっているという。昨年4月には、デザートやアイスクリームのトッピング用として需要が増えている「キャンディー・チップ」の増産対応を目指し、新たな工場を建設。「黒子のように目立たない商材ですが、溶けにくくする工夫などを加えることで、どんどん伸ばしていきたい」

 一方、海外展開では、中国・福建省にある工場の移転計画が進んでおり、来年には「生産効率の高い」新工場が稼働予定だ。東南アジアの市場開拓をにらみ、16年に設立したベトナムの販売子会社も現地の展示会への出品などを通してブランド育成に力を注いでいる。「中国などアジア市場の開拓は不可欠。ベトナムに関しては、まだ実績と言える段階ではありませんが、今いろいろな形で種まきをしているのでこれからが楽しみです」と自信をのぞかせる。

 「働き方改革」がクローズアップされているが、同社も積極的に取り組み始めたところで「残業で稼ぐより、基本給を上げる努力をしようという方針です」と笑顔になる。「お客様、株主様はもちろん、社員や地域社会など全てのステークホルダー(利害関係者)からの信頼を得ることを一番の目標に歩みを進めていきます」