サントリースピリッツ(株) 梓の森工場長 藤原正明氏

多彩な商品生産で活性化

 梓の森工場の最大の特徴は、多品種を大量生産するところにある。「角瓶」に代表される高アルコール商品、RTD(レディ・トゥ・ドリンク=缶チューハイなどですぐ飲めるアルコール飲料)、そしてカジュアルワインを手掛け、昨年まで9年間連続で生産量を伸ばしてきた。昨年4月、工場長に着任し、「いろいろな顔を持つ工場をさらに活性化させて、幅広い人材を輩出できるようにしたい」と2年目の抱負を語る。

 「角瓶」ブランドは昨年、発売から80年を迎え、過去最高の販売量となった。ウイスキーについて「『角瓶』『トリス』が当工場の主力商品ですが、日本最大のブランドとなった『角瓶』は特に力を入れたい。経営統合したビーム社との技術交流も進み、共同開発した『ジムビーム』を使ったハイボール缶の認知度も上がってきました」

 工場で働く人たちの平均年齢は36歳で、20歳代が4割以上を占める。人材育成と現場のモノづくりを結び付けたいという。「梓の森はRTDの生産数量に大きな役割を果たしてきました。今後、世界でも鍵を握る存在になるのではないでしょうか。これまで人を育て、技術の蓄積が求められてくると思います」と見通す。梓の森はリニューアルや新製品の開発を図りながら、年間で500品目以上の商品を送り出しており、さらにバリエーションを広げたいとする。工場は昨年、40周年の節目を迎えた。「現場で新しいものにチャレンジしていくDNAが受け継がれてきました。RTDを通して世界で活躍する人材が育成できればと思います」と特に若手に期待する。

 スローガンに「絶対安全 品質第一」を掲げる。「安全には食品の安全と労働安全の二通りの意味があります。これらを大前提に生き生きとした職場をつくりたい」。関西の出身で栃木県には単身赴任だが、豊かな土地柄を実感しているという。森林の管理、水の再利用などの環境保全活動も重要な課題と捉える。