人手不足などを背景に大学生、高校生の就職は空前の「売り手市場」。先ごろ、栃木労働局が発表した就職内定状況で大学生はリーマンショック以降で最高。高校生は過去2番目の高水準というのもうなずける▼宇都宮工業高の就職担当教諭によると、昨年末までに就職希望の生徒全員が内定を受けた。今どきの高校生の就職観は、給料が良く福利厚生がしっかりした大手企業とのこと。製造業を中心に県内には有力企業が多いせいか、7割近くが地元で就職する▼軽度の知的障害がある生徒の職業的な自立を支援すために3年前、本県初の高等部単独の特別支援学校として「宇都宮青葉高等学園」が開校した。3月には、初めて79人の卒業生が巣立つ▼中田誠(なかだまこと)校長に就職内定状況を聞いたところ、大半は老舗ホテルやスーパー、パン店、大学病院、老人保健施設、全国チェーンのコーヒー専門店などさまざまな職場で働く見通し▼中田校長から内定通知を受け取ると、一様に晴れ晴れとした表情を見せるという。一部の生徒は障害の特性を専門家と相談し、福祉サービス作業所などへの進路を視野に入れている▼この3年間、生徒たちは企業などでの実習を積み重ねて自信を付け、受け入れ側も障害に対する理解が深まった。社会に必要とされ、貢献できるという夢がかなうことになる。