ファナック(株) 代表取締役会長 稲葉善治氏

製造現場の自動化推進

 「黄色いロボット」で世界的に有名なファナックだが、その事業内容については意外と知られていない。同社の歴史は、製造現場の自動化推進と共にあったと言っても過言ではない。1956年に日本で民間初のNC(数値制御装置)とサーボ機構の開発に成功して以来、一貫して製造現場の自動化を追求している。

 「この技術を応用して開発したのが“黄色いロボット”です。黄色は創業以来のカンパニーカラー。おかげさまで、NCとサーボからなるFA事業に加え、この基本技術を応用したロボット事業およびロボマシン事業も順調に成長し、世界の製造現場の自動化推進に貢献しています」と熱く語る。

 国内はもとより世界中で製造業の自動化意欲は高く、FA、ロボットおよびロボマシンの3事業とも好調だ。同社の製造拠点である本社工場(山梨県)には23棟、筑波工場には8棟の工場を持っているが、いずれもフル稼働状態という。

 2016年に壬生町に本社工場と同等の生産能力を持つ壬生工場を建設した。現在、CNC(コンピュータ数値制御装置)、サーボモータ、サーボアンプ、レーザなどを製造している。

 「これにより、中国をはじめとする世界中の市場からの要求に応えることができます。また、生産拠点を複数化することで、より万全な供給体制となり、BCP(事業継続計画)の観点からも、壬生工場は非常に重要な役割を果たしています」と言葉に力を込める。

 現在、壬生工場に約300人の従業員が働いているが、そのうち約230人が地元採用で雇用拡大にも大きく貢献している。

 「壬生町をはじめ近隣から、若く、優秀な人材を多数採用することができるのも、壬生工場の強みです。これからも壬生町から世界に向けてファナック商品を供給することで、栃木県と壬生町のさらなる発展に貢献していきたいと思います」