(株)ファーマーズ・フォレスト 代表取締役社長 松本 謙氏

社業全国展開ステージへ

 「郷に入っては郷に従え」とは、使い古された言葉だが、地方と地方を結び、商流を生み出す「地域商社」のフロントランナーがかみ締める一言だ。足掛け5年、いよいよ沖縄県うるま市の農水産業振興戦略拠点施設「うるマルシェ」が本年オープンする。沖縄支店を設置し、自ら月の半分近くを沖縄に滞在し交流を深め、懐に深く飛び込んだ末の、一つの到達点だ。農水産直売所、レストラン、農水産業多目的センター、キッチンスタジオ、イベント広場等で構成される沖縄でも最大級規模の産直複合施設の開業準備が続く。

 地方創生が叫ばれる中、地域商社として「道の駅うつのみやろまんちっく村」を核に、多様な展開を図ってきた。「全国的な流れの中、先駆的モデルとしての地盤ができました」。同社が展開する独創的なビジネスモデルは、全国的にも例示がない。そして今年は「縦軸から横軸に展開し、さらに拡大する元年になります」と展望する。深掘りしてきた地域ビジネスモデルは、「出口戦略」の拡大とともに広く横展開をはじめる。

 現在の年商は約22億円だが、「この先10年で100億円を目指します。しかしそのためには、従来の発想では限界がある」と認識している。これまでも、テレビ、ラジオなどのメディアを生かし、認知度アップを図り、売り上げ増につなげてきたが「今年、さらに大きなスケール感を伴って展開していきますよ」ともくろむ。新たな商流を生み出すにも、今後はグロスの規模、販路にもスケール感を求め、大手企業や異業種との連携も視野に入れている。

 「年の3分の1は、移動日」と苦笑する。実業家、コンサルタントなどと複数の顔を持ち、昨日は茨城、今日は長野、そしてまた明日は沖縄、と多忙を極める。「ローカルビジネスフロンティア(地域ビジネスの開拓者)」を理念に新たな広域ローカル経済圏創造を目指し、全国を飛び回る日々が続く。創業11年目、沖縄を皮切りに全国展開がはじまる。