三陸沖の地震と津波の仕組み

 青森県で震度6強を観測した同県東方沖の地震は、過去にも大きな地震を繰り返してきた海域で起きた。青森、岩手、宮城各県東側の三陸沖は、太平洋プレートが陸側のプレートの下に沈み込んで、ひずみが蓄積されやすく、エネルギーが解放されると大きな地震となる。今回も震源はプレート境界とみられる。

 気象庁によると、地震は8日午後11時15分ごろ発生。震源は三陸沖の北側に当たる青森県八戸市の東北東80キロ付近、深さ約54キロで、地震の規模はマグニチュード(M)7・5とされる。

 国土地理院の暫定的な分析では、動いた断層の長さは60キロ程度、すべり量は2メートル程度。震源に近い青森県東通村では、東方向に最大8・8センチの地殻変動が観測された。

 東京大の佐竹健治名誉教授(地震学)によると、今回の震源周辺では1994年の三陸はるか沖地震など、大きな地震が定期的に発生している。「(三陸はるか沖地震では)津波は極端に大きくはなかったが、揺れや液状化で被害が生じた。(1週間以内に)さらに大きな地震が起こる可能性もある」と語った。