クマによる人身被害が深刻化する中、政府は14日、関係閣僚会議を開き、「クマ被害対策施策パッケージ」を改定した。狩猟免許を持つ人を公務員として任用する「ガバメントハンター」の確保や、出没防止に向けた費用支援策などを緊急、短期、中期の3段階に分けて進める。
環境省によると、2025年度の犠牲者数は13人と過去最多に上っている。木原稔官房長官は閣僚会議で「国民の安心、安全の確保に万全を期すべく、戦略的に実行していく」と述べた。
改定したパッケージでは、緊急的な対策として、元警察官や元自衛官に狩猟免許の取得を促すことや専門家を自治体に派遣する取り組みを盛り込んだ。
近年、人口減少による耕作放棄地の広がりなどで生息域は拡大していることから、適正な個体数とするための管理や、緩衝帯や強固な柵の整備といった出没防止策も明記した。
4~9月の出没件数は、件数を公表していない北海道、生息していないとされる九州、沖縄を除き2万792件(速報値)だった。
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