持参した弁当を広げる児童

 宇都宮市の市立全小中学校が行う「お弁当の日」が始まって丸10年がたった。「お弁当の日」は、学年に応じた目標を設定し、児童生徒が主体的に弁当作りに関わる取り組み。人口50万以上の市で全校が取り組むのは珍しいという。義務教育9年間を通し、子どもが自ら健康を考え食材を選び調理する「生きる力」を育んでいる。

 昨年11月下旬の「お弁当の日」。五代小の児童たちは持参した弁当を一斉に広げた。5年高松(たかまつ)あこさん(11)は「お母さんに飾り切りの仕方を教わりました」とリンゴを見せ、同須藤綸太(すどうりんた)君(11)は「クマのお弁当にしたかった」とそぼろで描いた弁当に満足そうだ。

 「お弁当の日」は、2008年度に開始。小学1年は「食べ物の名前が分かる」、家庭科の授業がある学年は「学んだ調理法でおかずを作る」など、学年ごとに狙いを設定。各校が実施日を設定し1回目はおにぎりだけ持参、2回目は児童生徒自身が作る、など工夫を凝らす。

 陽西中の目標は「自分で作る」。生徒たちは、にぎりずしや野菜も卵も一緒に取れるチャーハンなどバラエティーに富んだ弁当を持参した。給食委員の3年森山瑠奈(もりやまるな)さん(15)と同阿部海里(あべかいり)さん(15)は「9年間で作れるものが増え、家族への感謝の気持ちが芽生えた」と振り返った。