加齢のせいか指先の潤いがなくなり、よく滑るようになった。仕事柄、紙を扱うことも多く、うまくさばけない。新聞を読むのにも苦労する。そこで、つい指先をなめてしまう▼インターネットなどで検索すると、この行為、すこぶる評判が悪い。職場での書類の受け渡し、店先での紙幣のやりとりなど、不快感を覚える指摘が相次ぐ▼だがこの季節、不快だけでは済まない。ノロウイルスの感染が多発する時季を迎え、県内でも12月以降、3件の集団発症が確認されている▼ウイルスは、カキなどの二枚貝や感染した人が調理した料理などから体内に入る場合が多い。だが感染者からの排出物にも含まれており、不特定多数が利用する施設で、知らぬ間に触ってしまう危険性がある▼県は11~3月をノロウイルス食中毒予防推進期間とし、注意を呼び掛けている。担当者は指をなめることによる感染について「可能性はある。爪をかむのもよくない」とした上で、「まずは手洗いが重要。せっけんを使って洗い流してほしい」と励行を促す▼〽(歌詞符号)ハイせっけんで手を洗おう…。小学校で給食前に流れていた曲だ。世代により何種類かあるようだが、そのうち一つを歌った天知総子(あまちふさこ)さんが亡くなった。あの明るい歌声を思い出しながら手を洗う。その後なら指をなめても…いや、やめておこう。