「都市間競争」というフレーズを初めて聞いたのは、20年ほど前に福田富一知事が宇都宮市長選に初めて挑戦した時だった。当時は自治体同士で競争するというイメージがなく、斬新な言葉だった▼今では当たり前の概念となり頻繁に登場する。新春記者会見でも福田知事は「世界に選ばれる栃木づくりを推進する」と強調しており、競争と無縁ではいられない▼自分が住む自治体のサービスが他と比べてどうなのか。それを客観的に理解できるのが民間団体などによるランキング調査ではなかろうか。ある全国紙が昨年12月に発表した「共働き子育てしやすい街ランキング」で、宇都宮市は初めて全国1位となった▼2015年からの調査で、政令指定都市や三大都市圏の主要市区、県庁所在地の全国162市区が対象というから素直に喜びたい。担当の市子ども未来課は、産後ケアや不妊治療助成などの取り組みが評価されたと見ている▼同課には他の自治体から「何か特別なことをやっているのか」といった問い合わせが相次いだ。ランキングを意識したわけではなく、市民の声を受け地道に政策を積み上げた結果という▼少子化とともに自治体の課題は超高齢化社会への対応である。バリアフリーや公共交通の充実など高齢者が住みやすい街づくりでトップを目指すのも悪くない。