地域住民が1人ずつ線香をあげた平井さんのお墓

 【那須】医師が少なかった戦後の那須開拓地で、県の開拓保健師として地域住民の助産、保健指導などを行った平井(ひらい)センさんをしのぶ会が、平井さんの命日の8日、高久甲の大日向共同墓地などで開かれた。生前に交流があった住民など24人が集まり、追悼した。会を企画した高久甲、無職平田寛(ひらたひろし)さん(84)は「地域のために貢献された方の恩を忘れず、後世に語り継ぎたい」と話した。

 平井さんは1914(大正3)年生まれ。平田さんによると、国策として入植した開拓民などを支える保健師として、1949年に大日向地区へ着任。朝から晩まで獣道の先にあるような地区も回り、時には一晩で4人のお産に立ち会ったこともあるという。

 保健師の業務のほか、住民を集めて保健の基礎知識を伝える勉強会などを開き、退職後も定期的に住民を訪ねて地域住民の健康に貢献した。町によると、1981年には地域の保健衛生業務に尽力したとして勲六等瑞宝章を受章。2001年に86歳で亡くなった。