荒井退造の研究を1冊に 宇都宮の塚田さん「沖縄疎開の父」刊行

 【宇都宮】太平洋戦争末期の沖縄県警察部長で同県民の疎開に尽力した市出身の荒井退造(あらいたいぞう)(1900~45年)の顕彰に向け、砥上町の郷土史研究家塚田保美(つかだやすみ)さん(86)はこのほど、「沖縄疎開の父 荒井退造」を自費出版した。退造の親族が残した資料などを読み解き、その生涯を振り返った。退造を知る人物の書簡なども収録。塚田さんは「退造の人柄が伝わる資料選びに苦労した。今後もより多くの人に退造を知ってほしい」と話している。

 塚田さんは郵便局員を定年退職後の92年、退造の長男荒井紀雄(のりお)さん=東京都日野市在住、2010年に77歳で死去=による退造に関する著作「戦さ世の県庁」と出合い、退造の本格的な研究を始めた。自身と同じ宇都宮高OBの退造について「より掘り下げたい」との思いが強まり、今回の執筆に取り掛かった。

 紀雄さんの家族から資料や写真などを借りて読み込むうちに「住民保護の意気に燃え、部下を大切にする人間性あふれる人物像」を改めて実感したという。