イチゴ輸出に安心梱包 引っ越し作業から着想 栃木県芳賀農業振興事務所

 【真岡】管内がイチゴ生産量日本一の産地である県芳賀農業振興事務所(荒町)は、イチゴを輸出する際などに実の傷みを防ぐ包装資材を考案し28日、試験的に出荷に活用した。流通時のロスを減らす取り組み。県芳賀庁舎は3月、近くに新庁舎が完成し事務所も引っ越したが、その作業中の着想が資材考案につながった。

 振興事務所は農作物輸出の可能性を探るなどの目的で、県産イチゴ「スカイベリー」を独自にタイに輸出していた吉村農園(益子町塙)と連携。その中でくぼみのあるトレイに入れ箱詰めするだけでは、傷みが少なくないことが分かった。

 企画振興課長の青木岳央(あおきたけお)さん(55)らは2月から、くぼみのない段ボールトレイに開けた穴に、長く残した弦で上向きに実をくくり付けるなど試行錯誤したが、うまく固定できなかった。

 3月初め、事務所引っ越しに伴い、いらなくなった多くの発泡スチロールや、書類を挟むダブルクリップを処分することになり、活用を思い立った。「引っ越しがなければ、身近なものを使う発想にならなかった」と振り返る。

 熱したスプーンで発泡スチロールを溶かし、くぼみを作って千枚通しで穴を開けた穴に弦を通し、反対からダブルクリップでとめると、固定された。