【那須雪崩事故1年】友人ら集い思いはせる

 大田原市狭原、佐藤宏祐(さとうこうすけ)さん=当時(16)=の自宅には27日、宏祐さんの小中学校時代の同級生ら約10人が集まった。思い出を語り合う姿を前に、宏祐さんの父政充(まさみつ)さん(48)は「同級生の顔を見てうれしい」と目を細める。ただ「成長していく姿を見るのはつらいかな」。「あの日以来、時が止まったまま」という政充さんは複雑な心境も漏らした。

 自宅には湯津上小時代の同級生有志が事故直後に制作した写真ボード「佐藤宏祐君 16年間の軌跡」が掛かる。幼稚園から小学校時代までの宏祐さんと友人が写る27枚の写真で彩られ、作者の一人、大田原女子高2年伊藤(いとう)ひろさん(17)は「宏祐君、会いに来たよ」とボードを見やりつぶやいた。

 湯津上中で生徒会長を務めるなどまとめ役だった宏祐さん。その人柄や野球部時代の話題、趣味のアニメなどの話を、同級生らは語り合い思いをはせた。

 「宏祐がいたからチームがまとまった」。湯津上中野球部主将だった大田原高2年鍋谷知広(なべやともひろ)さん(17)は副主将だった宏祐さんへの感謝を口にする。高校でも野球を続ける鍋谷さんは「宏祐は試合を見に行くと言っていた。甲子園を目指し、見せてやりたい」と心に期している。