【那須雪崩事故】発生から1年、献花が悲劇伝える

【那須雪崩事故】発生から1年、献花が悲劇伝える

 那須町湯本の国有林で登山講習会中だった大田原高の生徒7人と教員1人の計8人が死亡、他校を含め計40人が重軽傷を負った雪崩事故は27日、発生から1年となる。再び春を迎える事故現場の斜面は、あの日の銀世界とは違った表情を見せている。その斜面を望む臨時の献花台には26日、花束が並び、語り継ぐべき悲劇を伝えていた。

 事故は2017年3月27日午前8時半ごろから同45分ごろの間に発生。県高校体育連盟(高体連)主催、同登山専門部主管の春山安全登山講習会中で、雪上歩行訓練が行われていた。

 亡くなったのはいずれも同校山岳部1、2年生だった浅井譲(あさいゆずる)さん(17)、大金実(おおがねみのる)さん(17)、鏑木悠輔(かぶらぎゆうすけ)さん(17)、奥公輝(おくまさき)さん(16)、佐藤宏祐(さとうこうすけ)さん(16)、萩原秀知(はぎわらひでとも)さん(16)、高瀬淳生(たかせあつき)さん(16)と、同部第3顧問毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん(29)=年齢は全て当時。

 事故後、県教委は第三者による検証委員会を設置した。半年にわたる検証で検証委は県高体連と同登山専門部の「危機管理意識の欠如」などを指摘。県教委は今月19日、講習会の責任者だった講師の教員ら3人を停職の懲戒処分とした。

 県教委が再発防止策を発表するなど悲劇を繰り返さないための取り組みは進みつつあるが、遺族らの思いは変わっていない。悲しみを共有し風化を防ぐため遺族らは事故1年となる27日、「那須雪崩事故遺族・被害者の会」を結成する。いまだ具体化しない防止策などに、県教委への不信感も募っている。