カット野菜、高まる需要 材料確保に苦慮 栃木県内の生産販売企業

 昨秋の天候不良や今冬の厳しい寒さの影響で野菜価格が高値水準で推移する中、ほぼ一定の価格で割安感のあるカット野菜の需要が高まっている。生産する県内企業からは「材料の野菜調達が難しい」といった声が出ており、増産に追われながら、原料確保に苦労している。

 近年、カット野菜は女性の社会進出や単身世帯の増加などを背景に生産が増えている。モヤシやカット野菜などを生産販売する上原園(栃木市)の岡部一法(おかべかずのり)社長は「カット野菜は特に東日本大震災以降、賢い選択として1人暮らしのお年寄りたちに人気で、10年前と比べて10倍以上の生産量になっている」と説明する。

 同社は先月、サラダや炒め物などに使うカット野菜を約18万パック生産した。生産量は前年同月比約3割増という。ただ、全国の契約農家から仕入れている野菜が国内だけではまかなえず、3年前からリスク回避のために契約している台湾の農家からも購入した。それでも足りない分は、契約農家から契約量以上の野菜を買って対応した。

 業務用カット野菜加工・販売の健食(宇都宮市)も、昨年11月ごろから生産量が前年同期比で20%ほど増えている。菅沼公一(すがぬまきみかず)取締役グループ統括本部長は「需要は多いが、材料となる野菜の調達が大変で非常に困った」と漏らす。