「平成」が夕闇に包まれていく。11歳だった天皇陛下が戦時中、学童疎開した日光市湯元。漆黒の湯ノ湖の頭上では、星々が淡い光を放つ。今年-。災害が人々の日常に爪痕を残し、政治行政への不信が澱(おり)のように残った。一方で、若手の活躍に心が躍った。改元を控え、30年間の移ろいに思いを巡らせた2018年が31日、幕を下ろす。新時代に向け、「平成最後」の年越しを迎える。
「災害の時代」を印象付けた。死者220人超に上った西日本豪雨。最大震度7の北海道地震では、国内初の全域停電に陥った。列島を襲った酷暑。県内の熱中症救急搬送者は過去最多となり、適応策の必要性を突き付けた。
中央省庁や企業の欺瞞(ぎまん)に、国民はあきれた。