有機農業と障害者支援を両立 佐野の「野のファーム」 オーガニック浸透が課題

 オーガニック(有機栽培)の考えを基本として障害者の就労支援に取り組む佐野市小見町の有機農園「野のファーム」(小林寛利(こばやしひろとし)社長)。無農薬・無化学肥料にこだわる農産物の生産販売と、障害者の就労促進との両立による相乗効果に注目が集まっている。ただ、地元を含め国内では依然としてオーガニックが浸透していない現状もあり、スタッフの人材確保や理解促進が今後の課題となる。

 同農園は2013年設立。現在、市内や足利在住の障害者10人程度が利用、一般企業などへの就労前のステップとして体力や活力を養う場となっている。約80アールの畑でスタッフ6人が指導などを行い、利用者は生き生きと作業をこなす。

 収穫した野菜は消費者に宅配することで、直接意見を聞くことができる。良い点も悪い点もスタッフ・利用者で共有。消費者の「おいしい」という声が利用者の誇りとなり、就労への自信にもつながっている。

 栃本町にはパン工房を設け、収穫した野菜を使ったパンやラスク、シフォンケーキを手作りで生産。素材にこだわりアレルギーにも配慮している。

 17年度には「ベジモ有機農業スクール」を開き、市内外から幅広い世代が参加。家庭菜園から本格的な農業にまで活用できる有機栽培のノウハウが好評で、18年度にも実施予定だ。