100年企業へ経営基盤確立

 

 「ならぬことはならぬものです」。会津藩士の子どもへの教え「什(じゅう)の掟(おきて)」の最後に締めくくられる言葉だ。1961年、その会津若松市で創業。66年、宇都宮市に移転し、送電線建設、一般電気設備工事の県内トップクラス企業となり、現在は情報通信事業、環境事業という4事業部体制を確立した。「100年企業を目指し、盤石な経営基盤の確立を図っていきます」。什の掟のDNAを今に受け継ぐ。

 47歳で社長に就任し、四半世紀を迎えようとしている。就任当初は手書きだった経営方針計画書も今では100ページを超える分量になった。「経営理念を確立し、経営方針を明確にするため作成しています。会社のあるべき姿、歩むべき道を示す羅針盤のようなものです」と語る。

 「安全は全てに優先する」をモットーとする。そして「3C精神で未来に夢を!」をスローガンに掲げる。「3Cとは『Challenge(挑戦し)』、『Change(変革し)』、『Create(創造する)』のことです。全社員が課題に挑戦し、人・技術・組織の変革を図り、新しい価値を創造していくということです」と説明する。

 社会貢献にも積極的だ。2017年度、経済的な事情で大学に通えない学生を対象にした給付型奨学金を宇都宮大学に設立。「飯村チャレンジ奨学金」と名付けられた。申請資格にはチャレンジ精神にあふれ、ボランティア活動をする意志がある学生を対象とし、新聞記事でも取り上げられた。18年度は東アジアの留学生を対象とした米国のテキサス大学で「飯村平和奨学金」を設立。こうした功績が評価され、昨年4月には紺綬褒章を受けた。宇都宮大の奨学金を受けた学生には創業の地であり、古里である会津若松市への研修旅行を企画した。「未来ある若者に『ならぬことはならぬものです』という会津の精神を学んで、日本の将来を担う人物になってほしいとの思いだけです」と期待をこめた。