地域のために走り続ける

 

 2002年のクリニック開設以来、「地域への感謝」をモットーに、医療、介護、地域貢献活動など、さまざまな分野でフロントランナーとして走り続けてきた。昨年、地域医療への貢献が高く評価され、獨協医科大学の臨床教授に就任。「大変光栄なことです。患者さんやスタッフ、地域の皆さんなど多くの方に祝福していただき、感謝の思いを強くしました」と若々しい笑顔になる。

 自ら考案した環境ホルモンフリーの透析システムによる「きれいな水にこだわった透析治療」で知られるクリニックのほか、介護ステーション、介護老人保健施設などの運営を通して医療と介護の連携に尽力。昨年4月には、患者の筋力アップを目的としたリハビリセンターを新設した。「リハビリの運動は転倒による骨折や認知症の予防につながります。一人ではなかなか続けられませんが、センターの理学療法士と一緒なら楽しく、やる気も続きます」と手応えを感じている。同センター開設に合わせ、「少しでも患者さんの心が和めば」と待合室から見える中庭に設置した、大人が実際に乗れる馬車のオブジェも好評だ。

 約20年前に「禁煙をきっかけに」ランニングを始め、今では世界6大マラソン大会(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティ)のうちボストンを除く5大会への出場を果たしている。けがを押して出場した昨年10月のシカゴマラソンを走りながら今年の目標を「3S」と定めたという。

 「笑顔のスマイル、着実にという意味のステディ、安全のセーフティです。苦しいマラソンを走り切るのに必要なものとして考えた言葉ですが、これは医療や介護の仕事、そして人生にも通じると思いました。今年はボストンマラソン挑戦と、3Sを大切にしながら、さまざまな活動に取り組んでいきます」

 還暦という人生の節目を迎える今年、「地域のために」の原点を胸に特別な一年を駆け抜ける。