品質、安全前提に効率化

 

 運送会社でありながら、建築、引っ越し、人材派遣、さらに製パン業とここまで多角的に事業展開をしている会社も珍しい。ウナンの関連会社は5社。「それぞれの会社が相互補完的な役割を担っています。顧客ニーズを追い求めていたらこういう形になりました」と笑う。

 運送会社に「建築部門」と聞くと、にわかにはどんなことをする部門か想像がつかないが、住宅部材の輸送から組み立てまでを一元管理し、仲介にかかる無駄な経費の削減を実現した。今では同社の主要事業になっている。関連会社の「ロジテル」は全国の運送会社が必要とする荷物情報、空車情報の提供を業務とする。「ビックネット」は引っ越し、中古トラックの売買などを行う。「パンデスマイル」は文字通りパン屋さん。そして昨年は人材派遣などを行う「スタッフナビ」を設立した。

 「ただモノを運べば良かった時代は終わりました。物流業界は変革の時期に差し掛かっており、企業努力が問われる時代です」。そんな思いが多角化の起点になっている。

 「大きな改革の年でした」。2018年をこう振り返った。働き方改革関連法で明記された時間外労働の上限「月45時間」を実行した。「実行まで猶予期間があったのですが、前倒しで実施しました。運送料引き上げもやむを得ませんでしたが、お客様の理解もあり、赤字は回避できました。お客様の理解があったからこその改革だったと思っています」

 19年は「運送業界にとって間違いなく厳しい時代になります」と分析する。栃木県トラック協会理事と同協会宇都宮支部長を務める立場でもあり、厳しさは肌身に染みて感じるという。

 「自動運転やドローンなど運送業界を取り巻く環境は劇的に変化するでしょう。しかし、最終的には人の手が必要な部分は絶対に残ると思います。品質第一、安全第一を前提に効率化を図っていきたい」とこれからも改革を続ける方針だ。