働くことは生きること

 

 「働き方改革」が声高に叫ばれる中、「これからの10年」で追い求めていく理想の会社像について、持ち前の反骨心とユーモアをにじませつつ熱く語る。

 「環境劣悪なブラックは論外ですが、無味乾燥なホワイトにもなりたくありません。同じ漢字を使っていても、仕事で『楽をする』のと、仕事を『楽しむ』のとでは大違いですよね。わが社の仕事は決してラクではありませんが、それでも休み明けに出勤するのが楽しみと思える、ビタミンカラーの『オレンジ企業』を目指します」

 2008年の創業以来、OA機器の販売・保守をはじめ、オフィスの整備を一手に担ってきた。社長をはじめ8人の全社員が常に「お客様の期待を超える」対応を心掛けてきたことで、仕事の幅は広がり、売上も右肩上がりで伸びている。

 創業10年の節目を迎えた昨年、さまざまな社内改革に取り組んだ。社員の顔ぶれが固定化している現状に刺激を与えるため、部長、課長といった肩書きを廃止したのもその一環だ。「自ら肩書きに代わって勝負できる何かを見つけ、社内ポジションを獲得する努力を求めました。一時モチベーションが下がった社員もいましたが、今では初心に帰ってやる気を見せてくれています」と手応えを感じている。

 社員とパート間にも、高圧的なヒエラルキーは存在しない。いずれも子育て中の主婦パート3人は、近隣道路の清掃活動や社内キャンペーンを提案するなど、卓越した企画力を発揮。社員から「社長みたいな存在感がある」「企画室長と呼びたい」と頼りにされ、同じ「志」を持つ仲間と受け止められている。

 オレンジ企業は「家族主義」でもある。「家族のように心底信頼し合っているからこそ、時に最も厳しい存在にもなります。そんな家族たちと一緒に、『働くことイコール生きること』と胸を張って言える会社に育てていきます」