国内2工場体制を具体化

 

 2018年は東京・上野1丁目の本社から、映画館や百貨店などが入る高さ117メートルの複合ビル「上野フロンティアタワー」に移転した。「2019年は西日本にも進出し、国内2工場体制を具体化する大事な年になります。ビジネスチャンスは今です」と抱負を語った。

 経済産業省の「地域未来牽引(けんいん)企業」に選定された。全国2148社のうち、東京都からは四十数社が選定され、その1社に名を連ねた。「地域未来牽引企業」は地域経済の成長を牽引する事業を展開する企業。選定された企業は地域経済成長の中核となって活躍するよう経産省からさまざまな支援を受けられる。

 近年同社の好業績の要因になっている塗膜剥離剤の「バイオハクリシリーズ」の新製品開発などが評価され、今回の選定となった。新製品はアスベストを除去するのが特長で、今年、本格的に販売していく。

 工業用溶剤の製造販売のエキスパートで、常に新製品の開発に取り組み続ける。18年は10%以上の増収となった。石油化学製品を扱うため、同製品の原材料であるナフサ価格の動向が影響するが、「ナフサ価格に一喜一憂せず多角的に事業を展開する」のがモットーだ。

 1952年、東京・深川で塗料や工業用溶剤の製造と販売をする会社として創業。1994年、それまで埼玉県三郷市にあった工場を大田原市の品川台工業団地内の「那須工場」に移し、基幹産業である工業用溶剤の生産を続けている。今年は那須工場に第5製造棟を新設し、生産性を上げていく。

 地域に根差した企業として存在感を高めるため、「大田原マラソン」と「芭蕉の里くろばねマラソン大会」の協賛スポンサーを続ける。「マラソンをする社員も増えてきました。出場選手が『山一化学工業』のゼッケンをつけて走ってくれるのはうれしいですね。地域への社会貢献はお声がかかれば参加していきたい」と話す。