栃木生かした加工食品を

 

 昨年公開されたギョーザの街・宇都宮を舞台にした映画「キスできる餃子(ぎょーざ)」に協賛し、自身も映画に出演した。「周囲からは『結構長い時間出ていたね』と感想までもらいました」と笑う。

 佐賀県唐津市で1882年に創業。「去華就実(外面的な華やかさを捨て、実質あることに専念せよ)」という社是の下、今年で137年目を迎えた。しょうゆ、みそメーカーとして唐津市に本社を構える。2000年に清原工業団地に宇都宮工場を開設し、レトルト食品や缶詰を中心に製造している。「清原工業団地には大企業の工場が多く、我々のような規模が大きくない会社では知名度がありません。それだけに映画への協賛は重要なことで、とても効果がありました」

 映画上映に合わせ、ギョーザの具を使ったカレー、スープ、まぜご飯の素を発売した。「宇都宮のギョーザをテーマにして、会社として何ができるかを精いっぱい表現しました」と振り返る。「確かにギョーザの味がするけど、ギョーザではない。こんな食べ物ができるんだ」と大きな反響があったという。

 宇都宮工場では自社ブランドの製品だけでなく、自治体や企業、学校などの依頼を受けてレトルト食品の製造も行っている。昨年は矢板市商工会と矢板高校の生徒が開発したレトルトカレーの製造を請け負った。矢板市の名産であるリンゴや牛肉を使っており、「やいた黒カレー」として販売されている。

 「栃木県にはイチゴ、カンピョウ、ニラなどおいしい農産物があります。また名物料理もギョーザだけでなく、しもつかれなどがあります。もちろん素材そのものでも十分おいしいですが、それを県外の人にもっとアピールするためのお手伝いができればと思っています」。栃木の良さを生かした加工食品の研究を日々続ける。19年はギョーザに代わる栃木ならではの新商品が食卓に並ぶかもしれない。