「不二」のオンリーワンに

 

 「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献する」を経営理念に、医療機器と精密機器を主軸として同業世界ナンバーワン企業を目指す。

 1949年に創立し、61年に「不二ラテックス」に社名変更した。医療機器(コンドームなど)製品製造の大手として知られる。2002年に緩衝器を製造する子会社「不二精器」を合併。緩衝器とは扉や電気炊飯器を開閉する際、ゆっくり開くようにする揺動ダンパーなどのこと。今やオフィスのドアや玄関、トイレ、自動車の内装などでは付加価値を高める製品としてすっかりおなじみになっている。

 「かつては騒音や振動が発生しても当たり前の時代でした。そうした不快音の低減や見た目も優しい動作の改善を目指し、時代に先駆けて開発しました」と振り返る。栃木市野中町の新栃木工場で開発、製造している。今や同社の売り上げの6割を超える主力製品だ。

 世界を相手とするグローバル企業であるだけに、世界の経済情勢は常に注視している。「2017年から中国のマーケットが好調です。製品製造が追い付かないくらいでした。その後、米中の貿易摩擦などの影響もあり、普通の状態に戻りました」と分析する。創業以来、バブル崩壊、リーマンショックという危機に直面し、その都度荒波を乗り越えてきた。「影響は確かにありますが、医療機器と精密機器の二本の柱でしっかりとした経営を続ければ大丈夫です。これからも伸びしろは十分にあります」と話す。

 同社にとって18年は大きな転機の年となった。11月に栃木市千塚町に新たな工場が完成した。同社創業以来最大規模の工場で、医療機器事業を集約させる予定だ。「19年は第三次新中期経営計画の最終年度です。非常に重要な年です。今までやってきたことの花を咲かせる時期です」。社名のように「不二(二つとない)」のオンリーワン企業となる飛躍の年にする。