保育の質向上と全国拡大

 

 「世に生を得るは事を為すにあり」。坂本龍馬の言葉を胸に歩み、昨年末で25周年を迎えた。そしてホールディング化し、企業内保育園や認可保育園を展開するほか事業が多角化した。「わずか3人で始めたベビーシッターの会社がここまで大きくなるとは思いませんでした。4月には約30カ所の幼児教育施設が新しくオープンするので全国で200カ所を超えます。25年前には47都道府県に一つずつぐらいあったらいいと思っていましたが今は3倍、そして4倍になろうとしています。よくやってきたなと思いますね」

 昨年開園した東京大学構内の保育園も順調な運営を続け、幼児教育の全国ブランド化に向けた成長は続く。今年4月には北海道大学の病院内保育園、東京都文京区の茗荷谷にフラッグシップとなる大規模な保育園を創園する。事業は海外にも目が向けられ、東南アジアで幼児教育事業展開の準備を進めている。「規模が大きくなればなるほど、より一層足元を固めていかなければいけない」と拡大と同時に「保育の質の向上」を掲げる。

 そのために昨年11月、お茶の水女子大学の内(うち)田(だ)伸(のぶ)子(こ)名誉教授を教育アドバイザーに迎え、毎月、内田教授による社内研修を実施。自らも保育理念、方法を浸透させるために全国を飛び回った。また、保育の理念を追求するため社内に保育品質管理室を設けた。

 「2020年の教育改革に合わせて子ども主体の保育をより進めていこうと考えています。教育改革のキーワードはアクティブラーニング(能動的学習)。これからは子ども一人一人の興味関心に合わせて行われる教育になっていきます。私たちが創業時から続けてきた教育手法と全く同じなのです。耳目が集まってきていると感じますが、拡大を誇るのではなく、われわれは保育の質において評価されなければならないと考えています」。教育者としての顔が垣間見られた。