M&Aで首都圏に進出

 

 電設資材が関わる領域には「工事」「製造」「販売」の三つがある。「そこをつなぐのが卸売商社の役割。在庫を確保し、情報を収集し、信頼に応え『明電に頼もう』と思ってもらえるパートナーでありたい」と語る。

 創業から丸70年、明電グループ5社の総社員数230人、売上高95億円の企業に成長した。「多くの先輩社員らが人生の大事な時間を割いていただいた上での70年です」と感謝する。今年は2020年の「100億円企業」を見据えた第一歩を踏み出す元年となる。「単なるもの売りでは駄目。常に変化し続け、電設資材卸という既成概念にとらわれない、たくさんの『引き出し』のそろった企業を目指します」と語る。

 飛躍の足掛かりの一つとして昨年4月に立ち上げた「戦略企画室」も真価が問われるのが今年からだ。各種設備投資事業の補助金を生かした、提案型の営業のため、「目に見えてくるまで時間がかかる。ただ、種はまいたので、芽が出てくるのはこれから」と期待を寄せている。事業の3本柱の一つである太陽光事業では、売電制度の変更に伴い蓄電池の需要が伸びる。「各家庭でも、今後は太陽光と蓄電池、さらに電気自動車がつながる時代が来ます。メーカーとも連携し、変化に追従できる態勢を整えていきます」

 昨年5月にはM&A(企業の合併・買収)により埼玉県川越市の牛山電工を子会社化した。電設資材卸業で埼玉県内に7拠点を持ち「創業53年という埼玉では老舗」の会社。これで商圏が首都圏の東京、埼玉を含め栃木、茨城、群馬と1都4県に広がった。4年前のソフトウエア開発「システム・ツール」の子会社化に次ぐ2度目のM&Aで「今回も決断するにも命懸けだった」と述懐するが、商圏を拡大したい明電と、事業移譲を望んだ牛山の「双方の思いがかなった」M&Aだった。「これからもチャンスがあれば積極的にM&Aに取り組み、次世代型卸売商社を創りたい」と意欲を見せる。