大気汚染と健康に着目

 

 2017年秋に三向地所から健康太郎の家に社名変更。以来、同社は少子高齢化対策や自己資本の充実を図るとともに、産学連携による健康機能の研究開発や企業イメージの向上に積極的に取り組んできた。昨年は資本金を3億円に増資。入居率が高く高利回りの土地活用を実現する「ペット共生賃貸住宅」3LDKも10世帯が完成した。

 「住む人が健康で長生きできる住宅を提供したい」との思いは創業時から一貫している。現在危惧しているのは、地球全体の環境に大きな影響を及ぼす大気汚染問題。「微小粒子状物質などが世界的に蔓(まん)延し、肺がんや呼吸器疾患などで命を落とす人が増加していると聞きます。多くの人が汚染された大気の下で暮らし、健康被害に悩んでいます」と、危機感は大きい。

 特に心配なのは、日本の未来を担う子どもたちの健康問題だ。「全国の公立小学校・中学校・高校の喘息(ぜんそく)・アトピー患者数は10年前の約2倍以上になっているそうです。花粉症やアレルギー性鼻炎に悩む子どもも増加していると聞きます。今後求められるのは、健康的に暮らすことができる環境だと考えています」

 同社では早くから「健康」と、地球温暖化防止につながる「省エネ」に着目し、産学連携による研究を重ねて独自の健康住宅を開発してきた。その一つとして開発した「健康太郎の家S・匠仕様」では、厚生労働省基準の化学物質6品目の測定とLロット測定を行い、優れた空気質測定結果を証明。気密性と断熱性に優れ、隙間相当面積は北海道並みの実績がある。電気料金が軽減できる上、地球温暖化防止にも貢献できる住宅との高い評判を得ている。

 昨年は大学や専門の研究機関との新たな共同研究もスタート。「住宅の健康機能のさらなる向上を目指し、免疫機能に関する実験を行っています。継続してきた宇都宮大学との共同研究も推進していきたい」と、前進への意欲はみなぎっている。