水を見つめ暮らしに貢献

 

 私たちの生活に欠かせない水は、適正なプロセスを経て循環させていかねばならない。上下水道コンサルタントとして創業13年目を迎えた。「コンサルタントというだけでなく、社名に掲げた『環境』への配慮にも重点を置き、皆さまの豊かな暮らしに貢献できる会社を目指します」と語る。

 高度経済成長時代に設けられた道路や橋の老朽化が社会問題になっている。上下水道も同様で「今後は『ストックマネジメント(既存施設の保全、維持管理)』の発想が重要」と見ている。同社の業務も維持管理コンサルタント業務が半分を占めている。

 昨年、下水道管の内部を胃カメラのように調査できる「管内テレビカメラ」を県内同業者に先駆けて導入。「下水道管のひび割れなどの調査結果を受けて、何を優先し修繕・改築計画を策定していくべきかを的確に提案できるアドバンテージが備わりました」。また、雨水の流出解析による浸水シミュレーションの可能なソフトも導入し、被災地の復興事業や浸水対策計画の策定にも貢献してきた。

 自身も技術士(上下水道部門)などの資格を持つ技術者だが、公益社団法人日本技術士会栃木県支部の広報委員長も兼務し、宇都宮市内で子供向け理科教室を積極的に行い、将来に向けた人材育成にも取り組んでいる。今後は「県内の公共用水域の水質を機器を使わず浄化する研究を進めていきたいと思っています」。本来あるべき水辺の生態系保全なども含め、「地域の水と共に生きる」という理念をさらに深化させていくつもりだ。

 従業員2人での起業から「有言実行」を胸にまい進し、県内外に6拠点、従業員40人の技術者集団に育てた。「あらゆる局面で、岐路に立った時は、より困難な道を選択し、挑戦を繰り返し時間をかけて熟成させてきました。会社もそんな感じですよ」と笑った。