スクラム組んで一番店に

 

 東北自動車道の栃木IC(インターチェンジ)を降りて、北西に進むと「肉のふきあげ」と書かれた大きな看板が目に入ってくる。「お客様満足度を第一に考えた、地域に愛されるお店づくり」をモットーに掲げる。「レストランという表現は気恥ずかしく、しっくりきませんね。肉のふきあげはあくまでも『食堂』です」と謙虚に語る。

 1926年に家畜商、61年に精肉店を開業。68年に外食部門を設立し、2018年で50周年を迎えた。「親父とおふくろが築き上げた外食部門も昨年50周年を迎えたので一つの節目として感謝祭を開催しました。19年は次の50年に向けた第一歩です。さらなる飛躍の第一歩として、おもちゃの町に新規出店を計画しています」という。「数年前から熟成肉も取り入れた幅広いラインアップも、お客様ファーストで常に満足度を高める努力を追求しています。今の時代は空前の肉ブームといえる時代です」

 「家畜を育て、精肉として加工し、調理して提供する」。近年、農畜産物や水産物の「6次産業化」が叫ばれているが、50年前からすでに取り組んでいる。現在、同社の6次産業化の目玉は「とちぎ和牛(前日光和牛)」だ。栃木市の山間部で牧場を営み、現在3ヘクタールの敷地内に直営牧場「前日光ファーム」を持つ。ここでプライベートブランド化した肉のふきあげ「前日光和牛」も生産している。うま味があって柔らかく、しかもこくがあり、それを引き出すプロの料理人が腕をふるう。過去に農林水産大臣賞など多数受賞している。

 おいしい肉を提供するため、自ら昨年12月には食肉の製造技術、品質衛生管理など専門的知識を持つ人を対象とした全国食肉検定委員会の「お肉博士1級」も取得した。「19年は新しい地域に一歩踏み出す大切な年になります。生産、精肉加工、店舗販売の3部門がスクラムを組んで、地域一番店を目指していきます」と抱負を語った。